新ThinkPad X1 Carbon/Yoga発表、こんなパソコンで働き方改革したい
モバイルワークの推進に使いやすいノートは必須。ThinkPad X1の洗練度はスゴイ。
狭額縁で薄型化した新ThinkPad X1シリーズ
レノボ・ジャパンは6月25日、都内で記者会見を開き、「ThinkPad X1」シリーズの新モデルを発表した。
14型液晶ディスプレーを装備し、1.09kgまで軽量化した「ThinkPad X1 Carbon」。同じく14型で二軸ヒンジを利用して360度の開閉が可能な「ThinkPad X1 Yoga」などを展示。さらに、ThinkPad X1シリーズと一緒に持ち運ぶのに便利なモバイルディスプレー「ThinkVision M14」やZoom Roomsを使い、オンライン会議が簡単に始められる「ThinkSmart Hub 500 for Zoom Rooms」なども紹介するなど、豊富なアクセサリーを会場に並べた。
レノボ、外出先でも2画面出力できる14型ディスプレー発売
どこでも働く時代に合わせて、マシンの機能を刷新
働き方改革が推進され、企業で求められるパソコンの在り方も少しずつ変化している。そんな中、レノボが新製品で提案するのは“オンライン会議”や“場所の制約を超えたコラボレーション”の快適性。そしてモバイル環境でもデスク作業と変わらない生産性を生み出すことだ。具体的には、ビデオ会議を快適にこなせる高音質なマイクとスピーカー、のぞき見防止(ThinkPad Privacy Guard)やカメラを物理的に隠す機構(新たにIRカメラにも対応したThinkShutter)など、利用シーンに合ったセキュリティ機能の提供、そして、テレワーク時でもデュアルディスプレーで快適な作業ができる点などが挙げられる。
新しいX1シリーズでは、狭額縁化や軽量化に加え、広めの会議室でも360度方向からの音を拾える4つのマイクアレイ、聞き取りやすい声や迫力ある動画再生を可能にするツィーターとウーファーの搭載などにもこだわった。
マイクは3m離れた場所からの声も快適に収音できる高性能を確保。スピーカーはキーボード面のヒンジに近い位置にツィーターを1組(上向き)、パームレストの裏側にウーファーを1組(下向き)と合計4つを用意している。ウーファーについてはユニット体積が75%増加しており、かつラバーブッシュによって大音量でも筐体がビビらないとする。機構設計に当たっては、このスピーカーの位置とWi-FiやLTEアンテナの位置を、初期段階から優先するなど特に力を入れたそうだ。
アンテナ位置については従来、液晶フレームの上部としてきたが、狭額縁化によってこれが難しくなった。そこでWi-Fiアンテナをヒンジ付近、LTEアンテナをパームレス付近に移動している。ただし、筐体と一体化した立壁アンテナとすることで、接続性や感度を犠牲にしないよう配慮したという。ここは金属と樹脂の三次元接合形状となっており、樹脂の材質・成形条件や金属表面のナノレベルの化学処理を工夫して、最適な接合になるようにしたという。X1 Yogaでは、電波を通さないアルミ合金製の筐体となったが、いつでも筐体の外側にアンテナが見えるようにして、接続の安定性を確保している。
ちなみに、X1 Yogaは、Wi-FiモデルとLTEモデルでボディーカラーが若干変わっているが、ここはアンテナ感度に関係して選択したという。
Modern Stanbyの快適性とバッテリー駆動時間を両立
また、Windows 10のModern Stanbyをより快適に使える仕組みも取り入れた。従来のS3スタンバイよりも、高速に復帰できる点(従来の3.7秒に対して1.3秒)が特徴だ。
ただし、Modern Stanbyでは、高速起動を実現するために、スリープ状態でもシステムがオンの状態になり、ネットワーク接続も維持される。また、指紋認証を使った復帰、スリープ時でのデータ同期、音声操作の待ち受けなどもする。結果、待機電力が増えてしまうのがデメリットだ。第3世代のX1 Yogaで実測したところ、従来スタンバイでは一晩で3.2~2.7%のバッテリー消費で済んでいたところが、10.5~4.2%と3倍近い減りになるという。
そこでバッテリー残量を維持するための技術も取り入れた。この機能が「Lenovo Smart Stanby」だ。システムのスリープと復帰を頻繁に繰り返して使う昼間は、Modern Stanbyを有効にし、逆に本体をあまり使用しない夜間は休止状態にする。こうして、翌朝あるいは週明けにパソコンを起動して仕事を再開しようとしたら、バッテリーがほとんど残っていなかったという状態が起きにくくしている。
どの時間帯を昼間と夜間に設定するかはユーザーが決められる。モデルケースとして示されたのは、金曜日の夜10時に作業を終え、月曜日の朝9時に出社して仕事を再開するというもの。Modern Stanbyにしたままでは、週明けまでに33%もバッテリーが減ってしまうが、夜11:30から朝8:30までを夜間に設定し、さらに土日は休止状態に入るようにしておくと、3%程度の消費(97%電池が残っている状態)で済む。また、仕事に復帰する前に休止状態からModern Stanbyの状態に戻しているので、起動の遅さも感じない。なお、2019年モデルでは、2018年モデルよりも休止状態時のバッテリー消費も抑えている。同じ仕組みを使っても2018年モデルは8%もバッテリーが消費されていたそう(92%電池が残っている状態)なので、かなりの改善だ。
軽量化、狭額縁化でデザインの洗練度が素晴らしい
2019年モデルとしてリリースされた第7世代X1 Carbonでは、新しいカーボン柄の天板の採用に加え、筐体を14.9mmと6%薄型化、重量も40g軽量化した。一方、第4世代のX1 Yogaでは筐体をThinkPadシリーズとしては初のアルミ削り出しとして15.2mmと11%薄型化、またタッチガラスの厚さも27%削減し、全体で17%の小型化、70gの軽量化を果たした。
カーボンの質感が楽しめる天板も
X1 Carbonで選択できるカーボン柄の天板は、新規開発した塗料を使い、柔らかい手触りや指紋の付きにくさを持ちつつ、カーボンの網目がしっかりと分かる非常に質感の高いものとなっている。
細部のこだわりがスゴイ、X1 Yogaのアルミ筐体
X1 Yogaでは側面にヘアライン処理が施され、天板やパームレストもアルミの質感が存分に生かせる、やや明るめのグレーを吟味して使用した。またヒンジ部で継ぎ目が見えないようにしたり、狭額縁化に合わせ0.01mm単位で調整したヒンジ部など細部に対するこだわりもうかがえる。またカメラシャッターも高さ7.1mmから3.5mmに小型化している。一方で落下してもガラス端が保護できるよう、バンパー構造にするといった配慮もしている。
なお、形状面のこだわりで執念のようにも感じられるのが、スピーカーの音を出すための開口部。曲面を描いたX1 Yogaの筐体に合わせて、スピーカー取り付け部に合わせて、スピーカ用の穴が常に垂直になるようドリルで穴を空けているそうだ。
音質に関しては、ドルビーラボラトリーズとも協業して最適化「DOLBY ATOMOS SPEAKER SYSTEM」としてリリースしている。スピーカーの位置は0.1mm単位で部品間の厚さを調整しており、例えばヒンジの間にスピーカーケーブルを通して薄型化を実現するなど、3次元的な組み合わせを試行錯誤している。
豊富なオプションはThinkPadの魅力
このほかにも久々の新製品となったモバイルディスプレーや、スピーカーに360度カメラを内蔵した「Lenovo VoIP 360 カメラスピーカー」など特徴あるアクセサリーも健在。PC本体のより高い完成度と、豊富なオプションの組み合わせで、さらに快適な作業ができることを期待できる魅力的なポートフォリオが完成した。
狭額縁で薄型化した新ThinkPad X1シリーズ
レノボ・ジャパンは6月25日、都内で記者会見を開き、「ThinkPad X1」シリーズの新モデルを発表した。
14型液晶ディスプレーを装備し、1.09kgまで軽量化した「ThinkPad X1 Carbon」。同じく14型で二軸ヒンジを利用して360度の開閉が可能な「ThinkPad X1 Yoga」などを展示。さらに、ThinkPad X1シリーズと一緒に持ち運ぶのに便利なモバイルディスプレー「ThinkVision M14」やZoom Roomsを使い、オンライン会議が簡単に始められる「ThinkSmart Hub 500 for Zoom Rooms」なども紹介するなど、豊富なアクセサリーを会場に並べた。
レノボ、外出先でも2画面出力できる14型ディスプレー発売
どこでも働く時代に合わせて、マシンの機能を刷新
働き方改革が推進され、企業で求められるパソコンの在り方も少しずつ変化している。そんな中、レノボが新製品で提案するのは“オンライン会議”や“場所の制約を超えたコラボレーション”の快適性。そしてモバイル環境でもデスク作業と変わらない生産性を生み出すことだ。具体的には、ビデオ会議を快適にこなせる高音質なマイクとスピーカー、のぞき見防止(ThinkPad Privacy Guard)やカメラを物理的に隠す機構(新たにIRカメラにも対応したThinkShutter)など、利用シーンに合ったセキュリティ機能の提供、そして、テレワーク時でもデュアルディスプレーで快適な作業ができる点などが挙げられる。
新しいX1シリーズでは、狭額縁化や軽量化に加え、広めの会議室でも360度方向からの音を拾える4つのマイクアレイ、聞き取りやすい声や迫力ある動画再生を可能にするツィーターとウーファーの搭載などにもこだわった。
マイクは3m離れた場所からの声も快適に収音できる高性能を確保。スピーカーはキーボード面のヒンジに近い位置にツィーターを1組(上向き)、パームレストの裏側にウーファーを1組(下向き)と合計4つを用意している。ウーファーについてはユニット体積が75%増加しており、かつラバーブッシュによって大音量でも筐体がビビらないとする。機構設計に当たっては、このスピーカーの位置とWi-FiやLTEアンテナの位置を、初期段階から優先するなど特に力を入れたそうだ。
アンテナ位置については従来、液晶フレームの上部としてきたが、狭額縁化によってこれが難しくなった。そこでWi-Fiアンテナをヒンジ付近、LTEアンテナをパームレス付近に移動している。ただし、筐体と一体化した立壁アンテナとすることで、接続性や感度を犠牲にしないよう配慮したという。ここは金属と樹脂の三次元接合形状となっており、樹脂の材質・成形条件や金属表面のナノレベルの化学処理を工夫して、最適な接合になるようにしたという。X1 Yogaでは、電波を通さないアルミ合金製の筐体となったが、いつでも筐体の外側にアンテナが見えるようにして、接続の安定性を確保している。
ちなみに、X1 Yogaは、Wi-FiモデルとLTEモデルでボディーカラーが若干変わっているが、ここはアンテナ感度に関係して選択したという。
Modern Stanbyの快適性とバッテリー駆動時間を両立
また、Windows 10のModern Stanbyをより快適に使える仕組みも取り入れた。従来のS3スタンバイよりも、高速に復帰できる点(従来の3.7秒に対して1.3秒)が特徴だ。
ただし、Modern Stanbyでは、高速起動を実現するために、スリープ状態でもシステムがオンの状態になり、ネットワーク接続も維持される。また、指紋認証を使った復帰、スリープ時でのデータ同期、音声操作の待ち受けなどもする。結果、待機電力が増えてしまうのがデメリットだ。第3世代のX1 Yogaで実測したところ、従来スタンバイでは一晩で3.2~2.7%のバッテリー消費で済んでいたところが、10.5~4.2%と3倍近い減りになるという。
そこでバッテリー残量を維持するための技術も取り入れた。この機能が「Lenovo Smart Stanby」だ。システムのスリープと復帰を頻繁に繰り返して使う昼間は、Modern Stanbyを有効にし、逆に本体をあまり使用しない夜間は休止状態にする。こうして、翌朝あるいは週明けにパソコンを起動して仕事を再開しようとしたら、バッテリーがほとんど残っていなかったという状態が起きにくくしている。
どの時間帯を昼間と夜間に設定するかはユーザーが決められる。モデルケースとして示されたのは、金曜日の夜10時に作業を終え、月曜日の朝9時に出社して仕事を再開するというもの。Modern Stanbyにしたままでは、週明けまでに33%もバッテリーが減ってしまうが、夜11:30から朝8:30までを夜間に設定し、さらに土日は休止状態に入るようにしておくと、3%程度の消費(97%電池が残っている状態)で済む。また、仕事に復帰する前に休止状態からModern Stanbyの状態に戻しているので、起動の遅さも感じない。なお、2019年モデルでは、2018年モデルよりも休止状態時のバッテリー消費も抑えている。同じ仕組みを使っても2018年モデルは8%もバッテリーが消費されていたそう(92%電池が残っている状態)なので、かなりの改善だ。
軽量化、狭額縁化でデザインの洗練度が素晴らしい
2019年モデルとしてリリースされた第7世代X1 Carbonでは、新しいカーボン柄の天板の採用に加え、筐体を14.9mmと6%薄型化、重量も40g軽量化した。一方、第4世代のX1 Yogaでは筐体をThinkPadシリーズとしては初のアルミ削り出しとして15.2mmと11%薄型化、またタッチガラスの厚さも27%削減し、全体で17%の小型化、70gの軽量化を果たした。
カーボンの質感が楽しめる天板も
X1 Carbonで選択できるカーボン柄の天板は、新規開発した塗料を使い、柔らかい手触りや指紋の付きにくさを持ちつつ、カーボンの網目がしっかりと分かる非常に質感の高いものとなっている。
細部のこだわりがスゴイ、X1 Yogaのアルミ筐体
X1 Yogaでは側面にヘアライン処理が施され、天板やパームレストもアルミの質感が存分に生かせる、やや明るめのグレーを吟味して使用した。またヒンジ部で継ぎ目が見えないようにしたり、狭額縁化に合わせ0.01mm単位で調整したヒンジ部など細部に対するこだわりもうかがえる。またカメラシャッターも高さ7.1mmから3.5mmに小型化している。一方で落下してもガラス端が保護できるよう、バンパー構造にするといった配慮もしている。
なお、形状面のこだわりで執念のようにも感じられるのが、スピーカーの音を出すための開口部。曲面を描いたX1 Yogaの筐体に合わせて、スピーカー取り付け部に合わせて、スピーカ用の穴が常に垂直になるようドリルで穴を空けているそうだ。
音質に関しては、ドルビーラボラトリーズとも協業して最適化「DOLBY ATOMOS SPEAKER SYSTEM」としてリリースしている。スピーカーの位置は0.1mm単位で部品間の厚さを調整しており、例えばヒンジの間にスピーカーケーブルを通して薄型化を実現するなど、3次元的な組み合わせを試行錯誤している。
豊富なオプションはThinkPadの魅力
このほかにも久々の新製品となったモバイルディスプレーや、スピーカーに360度カメラを内蔵した「Lenovo VoIP 360 カメラスピーカー」など特徴あるアクセサリーも健在。PC本体のより高い完成度と、豊富なオプションの組み合わせで、さらに快適な作業ができることを期待できる魅力的なポートフォリオが完成した。
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