ボディー全体がほぼアルミ製 写真で解説する「ThinkPad X1 Yoga(第4世代)」
既報の通り、レノボ・ジャパンは6月25日、第7世代の「ThinkPad X1 Carbon」と第4世代の「ThinkPad X1 Yoga」を発売した。Web直販で購入できるカスタマイズ(CTO)モデルは6月28日から受注を開始する。
両モデルのうち、X1 YogaはラップトップタイプのThinkPadとしては初めて、ごく一部を除いてボディーがアルミニウム製となった。Iron Gray(アイアングレー)という従来にはないカラーをまとっていることもあり、ThinkPadファンの注目を集めそうだ。
この記事では、写真を交えてThinkPad X1 Yoga(第4世代)に凝らされた工夫をチェックしていく。
「アルミのThinkPad」ならではの加工を施す
先述の通り、第4世代X1 Yogaではボディーのほぼ全てがアルミニウム製となっている。CNC(コンピューター制御の工作機械)による削り出しで作られたこのボディーは、「アルミニウムのThinkPadならではの加工」を目指し、サプライヤーとの検討を重ねた上で誕生したものだという。
具体的には、スピーカーの開口部はそれぞれの役割を最大限発揮できるように斜面に沿った最短の穴を開ける加工を施したり、強度や手触りを確保するために刃物の当て方を工夫したり、削り出しやすいように計算してボディー形状を考えたりしたそうだ。
なお、表面のスピーカー(ツイーター)の開口部はデザイン性を重視して「ダミー」部分を用意。左右がつながって見えるようになっている。同時に発表された第7世代X1 Carbonではこのような加工は施されていない。
加工の仕方にも工夫あり
手に触れたり見えたりする部分の加工にも工夫を凝らしたという。左右の側面は、光沢が出るように専用の高速刃物でヘアライン加工。いろいろなものとこすれることの多い液晶天板部はアノダイズ(アルマイト)加工を施し、手汗が付着するパームレスト部分は高い耐汗性能を確保したという。ボディーの色味についても、色見本を参考にしつつThinkPadにふさわしい範囲に収めるように努めたそうだ。
ボディーの形状にもこだわっている。第3世代まではカバーの継ぎ目が一部見えてしまっていたが、第4世代では剛性の確保も兼ねて継ぎ目のない(画面を閉じた時に見えない)形状に改めた。形状選択に当たっては、角落下やひねりなど負荷をかけるシミュレーションを繰り返した上で最適なものを選んでいるという。
ダイエットとスリム化にも取り組む
第4世代では、第3世代比で小型・軽量化も施されている。
小型化の部分では、画面回りの狭額縁化が寄与している。ただ、やみくもに狭額縁化をするとWebカメラやヒンジ、各種アンテナに設計上の「しわ寄せ」が行ってしまう。
そこで、狭額縁化に合わせて「Yogaヒンジ」とカメラシャッターを小型化。アンテナは電波強度に影響が出ないようにWi-Fi(無線LAN)のものはヒンジ内に、モバイル通信(LTE/W-CDMA)のものはキーボードベゼルの手前側に移設した。
第4世代のX1 Yogaはキーボードベゼルもアルミニウム製。そうするとモバイル通信の電波強度に不安を覚えるが、アルミニウムと樹脂を三次元接合し、電波の通る部分はしっかりと確保している。デザイン上のノイズにならないように、接合部には塗装が施されている。
軽量化の部分ではタッチガラスを薄型化。破損リスクを軽減するためにフレーム構造も採用した。
「初めてのアルミボディー」に妥協せず、ThinkPadとして守るべきクオリティーを保つための工夫が随所に見られる第4世代のThinkPad X1 Yoga。冒頭でも述べた通り、6月28日からはWeb直販でのカスタマイズモデルの受注が始まる。
発売当初はThinkPad Privacy Guard(電子プライバシーフィルター)付きのフルHD液晶は選択できないが、担当者によると「夏のうちには選べるようになる」とのこと。過去の事例も踏まえると、その他のカスタマイズオプションについても当初は選べなかったり選べても納期が延びたりする可能性も十分にある。
ともあれ、カスタマイズモデルの最新状況は同社の直販Webサイトから確認できる。第4世代X1 Yogaが気になる人は、随時サイトをチェックするようにしたい。
両モデルのうち、X1 YogaはラップトップタイプのThinkPadとしては初めて、ごく一部を除いてボディーがアルミニウム製となった。Iron Gray(アイアングレー)という従来にはないカラーをまとっていることもあり、ThinkPadファンの注目を集めそうだ。
この記事では、写真を交えてThinkPad X1 Yoga(第4世代)に凝らされた工夫をチェックしていく。
「アルミのThinkPad」ならではの加工を施す
先述の通り、第4世代X1 Yogaではボディーのほぼ全てがアルミニウム製となっている。CNC(コンピューター制御の工作機械)による削り出しで作られたこのボディーは、「アルミニウムのThinkPadならではの加工」を目指し、サプライヤーとの検討を重ねた上で誕生したものだという。
具体的には、スピーカーの開口部はそれぞれの役割を最大限発揮できるように斜面に沿った最短の穴を開ける加工を施したり、強度や手触りを確保するために刃物の当て方を工夫したり、削り出しやすいように計算してボディー形状を考えたりしたそうだ。
なお、表面のスピーカー(ツイーター)の開口部はデザイン性を重視して「ダミー」部分を用意。左右がつながって見えるようになっている。同時に発表された第7世代X1 Carbonではこのような加工は施されていない。
加工の仕方にも工夫あり
手に触れたり見えたりする部分の加工にも工夫を凝らしたという。左右の側面は、光沢が出るように専用の高速刃物でヘアライン加工。いろいろなものとこすれることの多い液晶天板部はアノダイズ(アルマイト)加工を施し、手汗が付着するパームレスト部分は高い耐汗性能を確保したという。ボディーの色味についても、色見本を参考にしつつThinkPadにふさわしい範囲に収めるように努めたそうだ。
ボディーの形状にもこだわっている。第3世代まではカバーの継ぎ目が一部見えてしまっていたが、第4世代では剛性の確保も兼ねて継ぎ目のない(画面を閉じた時に見えない)形状に改めた。形状選択に当たっては、角落下やひねりなど負荷をかけるシミュレーションを繰り返した上で最適なものを選んでいるという。
ダイエットとスリム化にも取り組む
第4世代では、第3世代比で小型・軽量化も施されている。
小型化の部分では、画面回りの狭額縁化が寄与している。ただ、やみくもに狭額縁化をするとWebカメラやヒンジ、各種アンテナに設計上の「しわ寄せ」が行ってしまう。
そこで、狭額縁化に合わせて「Yogaヒンジ」とカメラシャッターを小型化。アンテナは電波強度に影響が出ないようにWi-Fi(無線LAN)のものはヒンジ内に、モバイル通信(LTE/W-CDMA)のものはキーボードベゼルの手前側に移設した。
第4世代のX1 Yogaはキーボードベゼルもアルミニウム製。そうするとモバイル通信の電波強度に不安を覚えるが、アルミニウムと樹脂を三次元接合し、電波の通る部分はしっかりと確保している。デザイン上のノイズにならないように、接合部には塗装が施されている。
軽量化の部分ではタッチガラスを薄型化。破損リスクを軽減するためにフレーム構造も採用した。
「初めてのアルミボディー」に妥協せず、ThinkPadとして守るべきクオリティーを保つための工夫が随所に見られる第4世代のThinkPad X1 Yoga。冒頭でも述べた通り、6月28日からはWeb直販でのカスタマイズモデルの受注が始まる。
発売当初はThinkPad Privacy Guard(電子プライバシーフィルター)付きのフルHD液晶は選択できないが、担当者によると「夏のうちには選べるようになる」とのこと。過去の事例も踏まえると、その他のカスタマイズオプションについても当初は選べなかったり選べても納期が延びたりする可能性も十分にある。
ともあれ、カスタマイズモデルの最新状況は同社の直販Webサイトから確認できる。第4世代X1 Yogaが気になる人は、随時サイトをチェックするようにしたい。
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