Dell、第11世代Coreに順当進化したモバイルノート「XPS 13」と「XPS 13 2-in-1」

米Dellは28日、フラグシップノートパソコン“XPS 13シリーズ”から、「XPS 13」と「XPS 13 2-in-1」の最新版を発表した。 Tiger Lake搭載でメモリクロックは4,267MHzに強化された「XPS 13」 「XPS 13(モデル9300)」は、2020年1月に行なわれたCES 2020で発表されたクラムシェルノートで、13.4型フルHD+(1,920×1,200ドット)またはUHD+(3,840×2,400ドット)というアスペクト比16:10のディスプレイを採用している。 Webカメラが入っている上部ベゼルも含めてディスプレイの4辺がともに狭額縁となっており、画面占有率91.5%を実現。正面から見るとほとんどが画面というこのデザインは、アルミニウムのCNC削り出し加工によって生み出されており、十分な強度を実現しながら高い画面占有率を達成している。 今回発表されたXPS 13(モデル9310)は、前モデル(9300)からディスプレイや外装などの特徴はそのままに、CPUを第10世代Ice Lakeから第11世代Tiger Lakeへと強化した製品となる。 【表1】XPS 13(モデル9310)とXPS 13(モデル 9300)のスペック 製品名 XPS13(9310) XPS13(9300) CPU 第11世代Core(Tiger Lake) Core i7-1185G7/i7-1165G7/i5-1135G7/i3-1115G4 第10世代Core(Ice Lake) Core i7-1065G7/i5-1035G1/i3-1005G1 GPU Iris Xe/UHD Graphics Iris Plus/UHD Graphics メモリ 8~32GB(LPDDR4x-4267) 4~32GB(LPDDR4x-3733) ストレージ 最大2TB SSD(PCIe x4) 最大2TB SSD(PCIe x4) ディスプレイ 13.4型UHD+(16:10、500cd/平方m、HDR400、DCP-I3 90%) フルHD+(500cd/平方m) 13.4型UHD+(16:10、500cd/平方m、HDR400、DCP-I3 90%) フルHD+(500cd/平方m) タッチ/ペン UHD+/フルHD+ともに対応 非対応モデルもあり UHD+/フルHD+ともに対応 非対応モデルもあり カメラ HD(Windows Hello対応) HD(Windows Hello対応) USB Type-C Thunderbolt 4×2 Thunderbolt 3×2 カードリーダ microSD microSD オーディオ オーディオ/マイクコンボ オーディオ/マイクコンボ マイク 2アレイ(Far Field) 2アレイ(Far Field) Wi-Fi/Bluetoothモジュール Killer AX1650s(2x2) Killer AX500s DBS(2x2) Killer AX1650s Killer AX500s DBS Wi-Fi Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) Bluetooth Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.0(1650s)/5.1(500s) WAN - - 指紋認証 電源ボタンに内蔵 電源ボタンに内蔵 キーボード フルサイズバックライトキーボード(1mmストローク) フルサイズバックライトキーボード(1mmストローク) ポインティングデバイス Precision TouchPad Precision TouchPad ACアダプタ 45W(USB Type-C) 45W(USB Type-C) バッテリ 52Wh 52Wh カラー プラチナシルバー/ブラック、フロスト/ホワイト プラチナシルバー/ブラック、フロスト/ホワイト サイズ(幅×奥行き×高さ) 295.7×198.7×14.8mm 295.7×198.7×14.8mm 重量 1.2kg(タッチ非対応)/1.27kg(タッチ対応) 1.2kg(タッチ非対応)/1.27kg(タッチ対応) OS Windows 10 Home/Pro Windows 10 Home/Pro メモリも従来のLPDDR4x-3733からLPDDR4x-4267へと強化。これによりメモリ帯域幅が性能に影響を与えるような、GPUによるグラフィックス処理などの性能が引き上げられる。なお、従来モデルでは4GBというメモリ構成があったが、今回のモデルからは最低でも8GBからとなり、最大で32GBを搭載したモデルが用意される。ストレージは最大2TBのSSDで、マザーボード上のM.2で実装されている。 第11世代Coreを搭載したことで、本体左右側面のUSB Type-CポートがThunderbolt 3からThunderbolt 4へと強化。USB Type-CからType-Aに変換するドングルが1つバンドルされているのは従来製品と同様だ。 外形、重量などは従来モデルとまったく同じで295.7×198.7×14.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量が1.2kgからであるのも同様。筐体カラーは従来モデルと同じプラチナシルバー(外装)/カーボンファイバーブラック(内装)、フロスト(外装)/ガラス繊維織物パームレスト採用アークティックホワイト(内装)の2色展開となる。 また、Ubuntsuをプリインストールした「XPS 13 Developer Edition」も従来と同じく用意。ディストリビューションはUbuntsu 20.4 LTSで、XPS 13 Developer Editionではない通常のXPS 13を購入したユーザーに対しても、OSを切り替えるツールを無償で配布する。これによりWindows 10とUbuntsu 20.4 LTSのデュアルブートが可能になる。 新しいXPS 13は、米国とカナダで9月30日よりプラチナシルバー/ブラックモデルから販売が開始され、価格は999ドルから。欧州と日本を含むアジア市場では今後数週間以内の投入が予定されている。 XPS 13 Developer Editionに関しては価格は未定だが、同じく9月30日より米国とカナダで販売が開始され、欧州では来週以降に展開予定だ。 第11世代Coreにアップデートされた「XPS 13 2-in-1」 「XPS 13 2-in-1(モデル9310 2n1)」は、2019年のCOMPUTEX TAIPEIで発表されたXPS 13 2-in-1(モデル7390)の後継となる製品。 XPS 13 2-in-1は、XPS 13に360度回転ヒンジを追加して、2in1として利用できるようにしたモデルで、XPS 13と同じく13.4型フルHD+またはUHD+のアスペクト比16:10のディスプレイを採用。画面占有率は84.9%となっている。 従来モデルではディスプレイの上部に入っているHDカメラは赤外線非対応で、Windows Helloによる顔認証を利用できなかった。今回のモデルではXPS 13と同じような狭額縁を実現できる極小カメラが採用されており、Windows Helloの顔認証をサポート。電源スイッチと統合された指紋認証センサーも引き続き搭載されており、XPS 13と同じように顔認証と指紋認証の両対応となった。 外装もアップデートされ、新しいXPS 13 2-in-1では、XPS 13と同じデザインのプラチナシルバー/ブラックまたはフロスト/ホワイトに変更。よりシリーズの統一感が増している。そうしたこともあり、従来はモデル番号が7390となっていたが、今回は「9310 2n1」という形式に変更。新モデルのXPS 13(9310)から2in1を連想させるものになった。 【表2】XPS 13 2-in-1型のスペック 製品名 XPS13 2-in-1(9310 2n1) XPS13 2-in-1(7390) CPU 第11世代Core(Tiger Lake) Core i7-1185G7/i5-1135G7/i3-1115G4 第10世代Core(Ice Lake) Core i7-1065G7/i5-1035G1/i3-1005G1 GPU Iris Xe/UHD Graphics Iris Plus/UHD メモリ 8~32GB(LPDDR4x-4267) 4~32GB(LPDDR4X-3733) ストレージ 最大1TB SSD(PCIe x4) 最大1TB(PCIe x4) ディスプレイ 13.4型UHD(16:10、500cd/平方m、HDR400、DCP-I3 90%) フルHD(500cd/平方m) 13.4型UHD(16:10、500cd/平方m、HDR400、DCP-I3 90%) フルHD(500cd/平方m) タッチ/ペン タッチ対応/ペン(4,096筆圧検知、AES2) タッチ対応/ペン(4,096筆圧検知、AES2) カメラ HD(Windows Hello対応) HD USB Type-C Thunderbolt 4×2 Thunderbolt 3×2 カードリーダ microSD microSD オーディオ オーディオ/マイクコンボ(3.5mm) オーディオ/マイクコンボ(3.5mm) マイク 2アレイ(Far Field) 2アレイ(Far Field) Wi-Fi/Bluetoothモジュール Killer 1650 Killer 1650s Wi-Fi Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) Bluetooth Bluetooth 5.1 Bluetooth 5 WAN - - 指紋認証 電源ボタンに内蔵 電源ボタンに内蔵 キーボード フルサイズバックライトマグレブキーボード(0.7mmストローク) フルサイズバックライトマグレブキーボード(0.7mmストローク) ポインティングデバイス Precision TouchPad Precision TouchPad ACアダプタ 45W(USB Type-C) 45W(USB Type-C) バッテリ 51Wh 51Wh カラー プラチナシルバー/ブラック、フロスト/ホワイト プラチナシルバー、アークティックホワイト サイズ(幅×奥行き×高さ) 297×207×14.35mm 297×207×7~13mm 重量 1.32kg~ 1.32kg~ OS Windows 10 Home/Pro Windows 10 Home/Pro スペック周りではクラムシェルのXPS 13と同様に第11世代Coreプロセッサ(Tiger Lake)への強化、メモリのLPDDR4x-4267サポート、Thunderbolt 4対応が挙げられる。 ストレージに関しては最大1TBまでとなっているのがXPS 13との最大の違いで、XPS 13がM.2スロットでSSDを実装しているのに対して、XPS 13 2-in-1はマザーボード上に直づけとなっている。そのほかのスペックは従来モデルとほぼ同じになる。底面積も重量も従来モデルと変わらず、バッテリの容量も51Whと同様だ。 XPS 13(モデル9310)は米国とカナダでは9月30日より、シルバー/ブラックとフロスト/ホワイトの両方が発売され、価格は1,299ドルから。欧州と日本を含むアジア市場では今後数週間以内の投入が予定されている。

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